Tech on Daydreams

テクノロジー、文化、人間の現在と未来

人間 vs スマートヒューマン

f:id:DaydreamTech:20171024190425j:plain買ってしまいました、Google Home Mini!!!
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これ、海外で発売以降ずっと欲しくて何度も輸入しようと考えたんですけど、珍しく(!)ローカライズされるまで待ちました!(笑)
まだほんの少ししか触ってないですが、想像以上に賢いです。
Googleの「AI First」の勢いをまざまざと見せつけられました。
今回は、こいつのレビュー……ではなく、最近巷でしきりに騒がれてる「AIと人間の未来」について自分の考え方を書いて行こうかなと思います。


はじめに

 まず本題に入る前に、僕は
・人間と機械の間の戦争、大量虐殺は起こらない
・人間が完全にAIに取って代わられることはない

というスタンスの持ち主であることを明記しておきます。

さて、これからこの大きな二つのトピックについて掘り下げます。

『人間と機械の間の戦争、大量虐殺は起こらない』

 AIがテーマになった映画や小説などのストーリーは沢山、たっくさんあります。
その大半に『AIが人間を存続の危機に陥れる』類の表現がつきものです。
昨今のAIブームで、そのストーリーが現実のものになってしまうのではないか、という危機感がより一層強まってきたなと感じています。
でもこの物語、現実では起こらないでしょうというのが僕の意見です。

第五の権力とは

 というのも、現在はインターネットが普及し先進国だけでなく今まで固定電話すらなかった国でもインターネットがバンバン使われ始めています。
これから20年、"残りの50億人"がインターネットに繋がると言われており、インターネットは文字通り世界のどこでも通用する強力なツールになることでしょう。
さて、日本やアメリカを含む多くの先進国には「司法」「立法」「行政」の三権に「ジャーナリズム」を加えた"四権"がありますが、
インターネットは不特定多数の国民がそれらを監視し意見を促す「第五の権力」を与えると言われています。
この第五の権力の力は、SNS等で拡散された結果によって人生を変えられてしまった(良くも悪くも)人たちを見ればかなり強大なものだと容易に理解できます。
また、インターネットはその高い匿名性により、リークと呼ばれる情報の漏洩も非常に多いです。
これは企業の新しい製品から、国家機密情報まで多岐に渡ります。
もし、リークが非人道的なものに関する情報だとしたら、該当する人物は説明責任を問われるでしょう。
この力により、社会はより良い方向へ向かっていくのではないかと僕は思っています。

AIを方向付けるモノ

 AIについても同様です。
企業や政府がAIを悪用しようとしても(これはAIに限らずですが)、リークや世間の意見によって信頼失うリスクの方がはるかに高まります。
また、それがもし最悪な方向に向かってしまう可能性を孕んでいるとすれば、防ごうとする動きも一層大きくなります。
実際、かの有名な起業家であるイーロンマスク氏はAIに対して危機を感じ、安全なAI活用や運用を推し進める「Open.AI」という団体を立ち上げ活動しています。

 これらの流れにより、企業や政府が"最悪のAI"を作る隙はどんどんなくなっていくことでしょう。
結局のところ、「AIの未来はどうなるのか」を左右するのは人間であり、「それをどう使うか」が全てです。
AIそのものに危険性はなく、危険にするのも豊かにするのも全て人間にかかっています。

テロリズムとしてのAI

 ですが、一番厄介な問題が残っています。
テロリズムです。
テロリズムの中には、特定の価値観(主に負の感情に関するものが圧倒的に多い)を持った集団が、自分たちの価値観の実現のために殺人や虐殺すら厭わないケースがあります。
この場合、上記の説明責任の力を果たすことは難しくなります。
つまり、より凶悪なAIが生まれてしまう可能性があります。
とあるターゲットを排除するために作ったものが、暴走した結果ターゲット以外も狙ってしまうなんてストーリーはありがちです。
残念なことに、質や規模はともかくこのようなAIは生まれてしまうでしょう。
そして、残念なことに犠牲者はゼロではないと思います。
重要なのはその対処です。
コンピューターウィルスが全世界のPCを壊滅させないように、このようなAIもまた防ぐ技術が発展していくと思っています。
これにより、生まれたとしても取り返しのつかない事態になることはないのではないでしょうか。

『人間が完全にAIに取って代わられることはない』

 Google Assistantの話をすると、長らくAndroidユーザーをしてきた自分の記憶ではその原型を意識しだしたのは2012年のAndroid 4.1。
Google Nowという機能で、ユーザーがわざわざ検索しなくても情報をスマホが提案してくれました。
僕は当時相当衝撃を受け、どうしても使いたくてNexus7を輸入した思い出があります(笑)
そこから2015年のAndroid 6.0でNow on Tapという、AIが画面情報や会話の流れを把握し、ハイコンテクストに情報を与えるという機能が追加されます。
言うまでもなく、同時に音声検索は自然言語の理解をできるよう順当に進化していきました。
そして去年(2016年)のGoogle I/Oで初めてGoogle Assistantという名前が披露され、IoTの操作ができるなどさらに進化しました。
今まで全て自分の手でやっていた作業を代わりにやってくれる、まさにアシスタント。
まだできないことも多いですが、使いこなせばその威力は半端ではないと思います。

AIが普及するまで

 今や、「企業がAIに投資しないのはかなり勇気の要ることだ」なんて言われていたりもしています。
スタンフォードは全学部にAIの研究をさせていますし、この波は本物です。
さて、今後AIはどのように普及していくのでしょうか?
ここではわかりやすいようにフェーズ0〜フェーズ3の4段階で表したいと思います。

・フェーズ0 黎明期
・フェーズ1 ソフトウェアAI期
・フェーズ2 アンドロイド期
・フェーズ3 スマートヒューマン期

フェーズ0

 フェーズ0、黎明期はまさに今です。
様々な用途のAIが生まれ、新たなサービスがどんどんローンチしています。
まだまだ不完全で、AIと言うよりはどちらかと言えば賢いソフトウェアといった感じ。
しかし投資の勢いは止まることがなく、どんどん資金が注ぎ込まれ進化は止まることを知りません。
この状態は、人間がAIに奪われる仕事は多くありませんが、単純作業はAIに変わっていくかもしれません。

フェーズ1

 フェーズ1、ソフトウェア期はもうすぐのところまで来ています。
ソフトウェアであるAIが人間の暮らしを密着サポートし、欲しい情報や、IoTの操作などを人間が考えることなく行ってくれます。
会話レベルは人間そのもので、現在のような不自然さは失われます。
この時点では、人間の仕事が次第に奪われていくでしょう。
タクシーのような機械を操作する仕事だけでなく、作曲などの芸術活動もAIができるようになります。
一方、それでも人間はまだまだ活躍するでしょう。
政治活動や、企業の経営などはAIのアシストを受けるものの、まだまだ人間が担当するのではないでしょうか。
ここら辺から、教育の様相がガラッと変わるのではないかと思っています。
今までのような知識ベースのものではなく、より個性を重視し、"量産型教育"は影を潜めます。

フェーズ2

 フェーズ2は、おそらく人間にとって暗黒期と呼んでもいいほど、暗い時代になるのではないでしょうか。
"アンドロイド期"と名付けたように、ロボティクスの技術が成熟し、普通の人間と見間違うほどリアルなアンドロイドが登場します。
この段階になると、おそらくロボットの"人権"も認められるようになり、AIは人間として現実世界に溶け込んでいきます。
人間とアンドロイドの結婚も、もしかしたらあるかもしれません。
そして、選挙権はもちろん被選挙権も認められ、政治にAIが参加してくるでしょう。

しかし、素の人間とAIは根本的に処理能力や体力に大きな差があります。
AIはデータであるので、"体の入れ物"にクラウド化されたAIを複数台にインストールすれば、同じ人物が同時に複数存在できます。
人間もこの段階で自身の能力を強化する技術はあるとは思われますが、様々な点でアンドロイドに負け、人間の仕事は次第に無くなっていくでしょう。
失業者に向けた社会保障制度も充実しているかと思われますが、労働の必要性もゼロではなく、失業者に溢れ、どうしようもなくなる時代が来てしまうのではないかと僕は考えています。

フェーズ3

 さて、フェーズ2の後はどんな世界になるのでしょうか?
僕は、人間が自らの体を作り変えることで、ある意味人間と機械のハイブリッドな存在になるのではないかと考えています。
もちろん全員がこれをするわけではなく、「選択できる」と言う点が重要です。
この強化された人間を「スマートヒューマン」と呼ぶことにします。
ここでようやく、タイトルの意味に繋がります。
未来は素の人間とスマートヒューマンとの戦いになると思います。
アンドロイドとスマートヒューマンが同じレベルであり、スマートヒューマンは社会復帰を果たします。
ですが、これまでの通り素の人間はさらに居場所がなくなり、世代が進行していくにつれほぼいなくなっていくでしょう。
まるでSFの極みのような話ですが、人間が機械と融合すると言うのは実は未来のことではないです。
実際に今の医療でもペースメーカーなどがありますし、生命維持装置もある意味機械のアシストを受けて生きています。
これは生きるために必要であり、受動的なものです。
今後は自分の能力を上げるために能動的に強化する技術が増えます。
この技術の進み方によっては、フェーズ3は幻のものかもしれません。
というのも、フェーズ2と同時に起こるかもしれないからです。
しかしあえてフェーズ3にしたのは、人体実験の壁があるためです。
動物実験は進んでも、人体実験はより倫理的な障壁があるため、基本的にかなりの時間を要します。
また人間の寿命は長く、長いスパンでの影響を考えた実験をするとなると、ロボティクスの技術発展に敵わないのではないかと考えたからです。

結論

 ここまで僕の考えるAIの未来を書いて来ましたが、上記の理由から、暗黒期はあれどAIが完全に世界を支配することはないでしょう。
20代前半の自分がどの範囲の未来までを見れるかはわかりませんが、やはり最終的にAIは人間の生活を豊かにできる素晴らしい技術だと思っています。
とても長くなりましたが最後まで呼んでいただきありがとうございました!